
コロナ禍に、湘南発のバッグブランド「eight lino」を立ち上げる。未経験から始め、デザイン、製造工場との調整、販売など全て一人で行う。 2児(29歳・24歳)のママ。
これからは自分のために働きたい
私が出産した頃は、まだ育休をとる人が少ない時代でしたし、いくつものことを両立するのは得意ではないので、基本的には育児中心の生活を送ってきました。 子育てが一段落し、コロナ禍で自分自身の今後について考える機 金があり、ふと、「これからは自分のために働きたい」と思ったんです。キーワードとなる「輝き」と「ものづくり」というビースから辿り着いたのは、湘南にぴったりの、持つ人をさりげなく輝かせるバッグ。 プランドを立ち上げる決心をしたものの、知識もツテもないので、ネットで調べたOEMの会社に簡単なデザインを描いた紙を握りしめて訪ねて行ったりしました。今思うと無謀ですが、知護がないからにそできたことかもしれません。 様々なご縁が重なり、今は浅草の工場と、シングルマザーや障害を持つ方を優先的に雇用するバングラデシュの工場に製造を委託しています。
家族全員参加のプロジェクトに
家族には、相談ではなく、「ブランドを立ち上げます!」という報告でした。 息子にはブランドロゴの作成を、当時アパレル勤務だった娘にはデザインの相談やモデルをお願いし、夫にはブランディングのアドバイスをもらうなど、気づいたら家族全員が参加するプロジェクトになっていました。
ブランド名の"lino”にはハワイ語で「結ぶ」「輝く」という意味があります。デザインのポイントであるエイトノット(8の字結び) には、「希望の象徴である虹の橋の 8番目の輝きがあなた自身でありますように…」という願いをこめています。湘南を中心に、最近では、東京や関西でも展示販売を行っています。 今後、湘南生まれのブランドが、バッグを通して、工場のあるバングラデシュでの雇用や教育の機会を創出することで、作る人も使う人も笑顔になる、そんな輝きの連鎖の一助になれば嬉しいです。
SONOKO'S message
自分らしく子育てした後に、「何か」が待っている
「今すぐに何かをやらなきゃ」 と焦って頑張る必要はないと思うんです。子育てを楽しむ合間に学んだり、ネットワークや資金をつくるための準備の時間にすれば良いかなと。 私自身、ほぼ専業主婦で、子どもたちに対しては口うるさい親でした。でも、だからこそ何でも相談できる今の家族関係があるんだと思います。
やらない理由ではなく、やれる理由を挙げてみる
「私にはできない」ではなくて、「経験はないけど時間はある」「うまくいかなくても誰にも責められない」と考えて、行動しています。そうすると苦手なことも不思議とやれてしまう自分がいて、それがまた楽しいんです。