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産後の心がつらいと感じたら誰かに頼るという選択を〜心理カウンセラーとママ対談〜

2026/5/1

今回のMaliaお悩み箱はオンライン対談を実施。
赤ちゃんが生まれて幸せいっぱいなはずなのに、産後は慣れない育児に心も体も疲れてしまう。頑張りすぎて、周りに助けを求められないママも多いですよね。今回はお二人のママと心理カウンセラーの西野先生に産後の気持ちについてお話いただきました。

相談者Yさん

男の子2人・女の子1人の3児のママ

Yさん

私は毎回つわりがひどくて、末っ子のときは特に症状が重く、脱水症状で入院もしました。予定日より3週間弱の早産で生まれた娘は出生体重が2500gで、おっぱいを吸う力が弱く、30分に1回は授乳していました。
眠れない日々が続き、夫が「ミルクあげるから寝ておいで」と声をかけてくれたのですがどうしてもお願いできませんでした。産院で「おっぱいを吸わせれば吸わせるほど、母乳が出るようになる」と言われた言葉が頭から離れなくて。一度でもミルクをあげたらおしまいだと思い詰めていました。

西野先生

それはつらかったですね。身体に不調はでなかったのですか?

Yさん

産後2か月が過ぎた頃、心身ボロボロでした…。胃腸薬を飲みつつ耐えていたのですが、徐々に「子どもたちと自分だけの空間にいるのがこわい」と感じるようになってしまったんです。
これはおかしいと思い心療内科へ行ったのですが、そこで処方された大量の薬を前にまた気持ちが落ち込みました。薬を飲む気にはなれず、携帯で自分の症状を検索しては悩むというネガループから抜け出せなくなっていましたね。
そのあと、本当に少しずつですが改善はしました。朝起きたら太陽の光をあびて、1日5分でも良いからヨガか瞑想をして呼吸を深める。たったそれだけの習慣ですが、気持ちが前向きになり、夫にミルクもお願いできるようになりました。当時のことは、今でも思い出すとつらいです。

西野先生

お話してくれてありがとうございます。Yさんの「つらかった」という気持ちも、その経験がある分、人に優しくできると思いますよ。
日光浴やヨガ・瞑想も良かったですね。子どもを守ろうとするとき、人間の交感神経は、アスリートのようになって眠れなくなったり、食べなくても動けてしまう状態になります。そういう時は、あたたかいごはんやお風呂につかって「ふ~っ」と、肩の力を抜いて副交感神経を高めることが大事です。Yさんの場合、太陽を浴びるだけでなく、ヨガや瞑想で気持ちを落ち着かせ、その両方のバランスをとれたからこそ、ホルモンの状態を整えることができたのかなと思います。

Yさん

今こうやって話して、色々思い出して、涙が出てきてしまいました。当時は里帰りができなくて、産後すぐに普通の生活に戻っていたんですよね。もっとすぐ誰かに頼ればよかったなと思いました。

西野先生

話すことは、手放すことにつながります。特に女性は、話をすることで、色々思い出し、自分で答えを見つけていくことができます。誰かに指摘されたことは気付きではなく傷つきになりやすいですが、自分で見つけた答えは気付きになるんですよね。

Yさん

確かにそうですね!コロナ禍で、誰かと話す機会がどうしても減ってしまっていますが、おしゃべりって大事ですね。

西野先生

そうそう。今ひとりで頑張ってしまっているお母さん、増えていると思います。直接話せる人がいないと感じている人も、今はオンラインで話せる場もあります。ブログに気持ちを書いたり、何かしらの形で気持ちを外に出してもらえたらなと思います。 泣いたって良いんです。涙はデトックス作用があるので、泣くことも大事なんですよ。男の涙は折れるときだけど、女の涙は揺らぐけど倒れない凛とした美しさがあると思っています(笑)。

相談者Sさん

男の1人・女の子1人の2児のママ

Sさん

私は4歳の長男との関係で悩んでいます。赤ちゃんが生まれ自分に余裕がなくて、すぐイライラしてしまいます。
ズボンが履けない、一人でトイレに行くのは怖い。1日中「ママ、ママ」と呼ばれている気がして、とっさに手が出そうになってしまうこともあるんです。まだ生まれて4年しか経っていないから、できないことが多くて当然なのに。
私ってこんなに凶暴だったのかな…と悲しくなります。夫のことなんて何もやりたくないと感じるほど、疲れを感じます。息子に優しくできないことがつらいです。

西野先生

子育てをしている人全員がそう思っていると言っていいくらい、みんな感じていることだと思います。優しくしたいと思うだけで十分です。自分に厳しい人は、我慢強くて、頑張り屋で、頑固。
Sさんもまずはもっと周りに、堂々と優しくしてもらってください。人の心って、説得ではなく、あたたかさでこそ元気になるものです。
子どもとの関わりは「全勝」を目指さないことも大事です。8勝7敗くらいで良いんです、最後に1つだけ多く優しくして勝ち越すことを目指しましょう。子どもと並んで歩く動物がいないことはご存知ですか?動物の子どもは、親の背中を見ながら歩きます。

Sさん

背中を見せるって考えたことがありませんでした。

西野先生

誰かがハンカチを落としたら、拾ってお渡しする。そんな親の姿を見て、子どもは優しさを学びます。日常のなかの優しい体験のなかで、子どもは自然と優しく育ってくれるから、常に子どもの方ばかり見ていなくて大丈夫ですよ。 子どもには優しくするというより、親切でいることをお勧めします。「困った!助けて!」と言われたら全力で助けるけれど、頼まれてもいない大きなお世話はしなくていいんです。困ったときに助けてもらった経験からは沸き上がるような有難さを感じますが、困っていないときの救いの手はありがた迷惑になってしまうこともありますよね。

Sさん

子どもの要望とは関係なく「良いお母さんになろう」という気持ちが強すぎて、自分を追い込んでいたのかもしれません。

西野先生

「お子さんのことをもっと見てあげてください」「お子さんに関心を持ってください」とか、他人の声もあると思います。でも、大切なのは周りからの評価じゃないですよね。子どもと自分の中でOKであればそれでよいのです。
頑張り過ぎず、頼れる「依存先」もしっかり持ちつつ、自分の人生を楽しんでくださいね。いざというときに子どもの力になりつつ、母親の背中を見せていればその記憶がお子さんの何よりの財産になると思います。

お話を聞いた

西野 奈津子さん

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